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ニュースレター13-1

内容

録音した音声は民事裁判の証拠として使えるか

「相手方には内緒で、こっそりと会話を録音しましたが、証拠として使えますか?」というご相談をいただくことがあります。今回は、ICレコーダーなどで録音した音声が民事裁判の証拠として使えるのかということについて、ご説明させていただきます。

1 はじめに
相手方には分からないように会話や電話での通話を録音する方法としては、他人の会話などを無断で録音する「盗聴」、会話などの当事者が相手方に無断で録音する「秘密録音」などがあります。

2 民事裁判の証拠として使えるか
録音した音声は、録音の手段・方法が著しく反社会的である場合には民事裁判の証拠として使えず、そうでなければ使えると考えられています。

具体的に言えば、盗聴した音声は、録音の手段・方法が著しく反社会的と評価されるため、民事裁判の証拠として使えません。

これに対し、顔を合わせての会話や電話での通話を、当事者が秘密録音した音声は、たとえ相手方には無断で録音したものであっても、録音の手段・方法が著しく反社会的であるとまでは言えず、民事裁判の証拠として使えるのが原則です。

ただし、秘密録音であっても、例えば、相手方を脅して発言させたり、暴力を使って発言させたりした場合などは、録音の方法・手段が著しく反社会的と判断され、民事裁判の証拠として使えません。

3 まとめ
以上から、録音した音声は、盗聴や暴力・脅迫などで得たものでなければ、民事裁判で証拠として使えます。当事務所にご依頼いただいた案件でも、録音した音声を証拠として提出することがあり、それで民事裁判を有利に進められることもあります。

当事務所では、民事裁判のご依頼を多数いただいており、その解決に向けて日々尽力しております。民事裁判に関することでお困りのことがありましたら、是非お気軽に当事務所にご相談いただければと思います。

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