代表弁護士で温泉ソムリエの木村哲也です。

最近の休日は、青森県内各地の温泉によく足を運んでいます。

今回の日常コラムでは、温泉に関する知識・情報と、最近訪れた青森県内の温泉のご紹介を中心にお話させていただきます。

【目次】
1 かけ流し・循環のメリット・デメリット
(1)はじめに
(2)かけ流しのメリット・デメリット
(3)循環のメリット・デメリット
(4)まとめ
2 百沢温泉
3 入浴前に体を洗うか?かけ湯をするだけか?
4 三本柳温泉
5 頭にタオルを乗せる理由
6 みちのく深沢温泉
7 内風呂と露天風呂ではどちらに先に入るか?
8 おわりに

1 かけ流し・循環のメリット・デメリット

(1)はじめに

温泉には、源泉かけ流しの温泉と循環式の温泉とがあります。
「循環式の温泉よりも源泉かけ流しの温泉を好む」という方も多いと思われます。
以下では、かけ流し・循環のメリット・デメリットをご説明いたします。

(2)かけ流しのメリット・デメリット

【かけ流しのメリット】
新鮮な温泉を楽しむことができる。
源泉の泉質の劣化が少なく、温泉本来の効能・におい・湯ざわりなどを楽しむことができる。

【かけ流しのデメリット】
湯量が少なければ浴槽内に汚れがたまり、不衛生になることがある。
かけ流しを維持できるだけの温泉の湧出量が必要となる。

(3)循環のメリット・デメリット

【循環のメリット】
法令に基づく適正な衛生管理が行われれば、衛生面に優れる。
温泉の湧出量が少なくても、大きな浴槽を稼働させることができる。

【循環のデメリット】
源泉の泉質を損なう可能性がある(ただし、塩化物泉・硫酸塩泉・炭酸水素塩泉などの塩類泉や単純温泉は、泉質が劣化しにくいと言われています)。
塩素殺菌を行うことにより塩素臭がすることがあり、不特定多数の人が入浴した湯を使いまわすことを不快と感じる人もいる。

(4)まとめ

以上のように、かけ流し・循環にはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概にどちらが優れているということはできません。

一方で、一般的に、循環式の温泉と比較すれば、源泉かけ流しの温泉を好む(源泉かけ流しの温泉の方がよいと考える)という人が多いと考えられます。
そして、循環式の温泉であるのに源泉かけ流しの温泉であるかのような表示を温泉施設が行えば、温泉法に違反し、あるいは景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)の優良誤認表示に該当するものとして、罰則の適用等のペナルティを受けるおそれがあります。

また、私自身の好みで言えば、やはり源泉かけ流しの温泉が好みであり、「弁護士の日常コラム」でご紹介する温泉のほとんどが源泉かけ流しです(なお、「弁護士の日常コラム」の記載において、源泉かけ流しであることを明記するもの、およびあえて特段の明記をしないものは源泉かけ流しの温泉であり、循環式の温泉の場合にはその旨を明記しております)。

しかし、青森シティ法律事務所に常駐し青森市に居住する現在、平素は青森市内の「かっぱのゆ」様など、循環式の日帰り温泉施設もよく利用しております。

【かっぱのゆ】

※平日の業務終了後に利用することが多いです。

【食事処かっぱ】

※「かっぱのゆ」様の館内には食堂があります。写真はチキン南蛮定食です。

かけ流し・循環に過度にこだわらず、気楽に楽しむのが私のスタイルです。

【かっぱのゆ】

※平日の業務終了後に利用することが多いです。

【食事処かっぱ】

※「かっぱのゆ」様の館内には食堂があります。写真はチキン南蛮定食です。

かけ流し・循環に過度にこだわらず、気楽に楽しむのが私のスタイルです。

2 百沢温泉

百沢温泉は、弘前市にある温泉です。
広義には弘前市百沢にある「百沢温泉郷」、狭義には弘前市百沢にある日帰り温泉施設「百沢温泉」を指します。
日帰り温泉施設「百沢温泉」は、2023年9月に老朽化と人手不足で休止になったあと、同年12月にお笑い芸人のあべこうじさんが取得し、2024年4月下旬より「ハッピィー百沢温泉」として稼働を再開(リニューアルオープン)しています。

百沢温泉郷は、岩木山神社の近く、岩木山の登山口にあります。
弘前市百沢では、江戸時代から温泉の湧出が知られ「しのびの湯」という名で住民に親しまれていましたが、源泉の温度が低く加温しなければならなかったため、温泉場としては発展しませんでした。
高度経済成長期に岩木山神社や高照神社が観光地となると、岩木町(現弘前市)が中心となってボーリングによる源泉の開発が行われ、昭和32年(1957年)に高温泉を掘り当てたのがきっかけで温泉郷として賑わうようになりました。

2024年5月某日、百沢温泉を訪れました。
百沢温泉に来るのは今回が初めてであり、「アソベの森 いわき荘」様に宿泊しました。
「アソベの森」とは岩木山の古名であり、その由来はアイヌ語で「燃える岩、溶岩、噴火口」を指す「アソ」、「そびえ立つ状態」を意味する「アシル」、「溶岩が窟(いわや)をなしたさま」を表現する「アソィエ」など、諸説あります。

【宿の外観】

まずは、「アソベの森 いわき荘」様の温泉をご紹介いたします。
泉質は「ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性高温泉)」であり、「炭酸水素塩泉」と「塩化物泉」の効能を持ちます。
浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は、以下のとおりです。

※本コラムにおける泉質名および適応症・禁忌症の記載は、平成26年7月1日改訂「鉱泉分析法指針」によります。

【宿の外観】

まずは、「アソベの森 いわき荘」様の温泉をご紹介いたします。
泉質は「ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性高温泉)」であり、「炭酸水素塩泉」と「塩化物泉」の効能を持ちます。
浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は、以下のとおりです。

※本コラムにおける泉質名および適応症・禁忌症の記載は、平成26年7月1日改訂「鉱泉分析法指針」によります。

【浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症】

泉質別適応症 【炭酸水素塩泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
【塩化物泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
泉質別禁忌症 【炭酸水素塩泉】
なし
【塩化物泉】
なし

その他、以下のような効能があるとされています。
①「炭酸水素塩泉」は古い角質を除去する美肌効果があるとされ、「美人の湯」の一つであると言われています。
②「塩化物泉」は、温泉の成分が肌に吸着しやすく保温・保湿効果が高いため、湯冷めしにくく湯上り後の肌の乾燥が抑制されるという特徴があるとされています。

「アソベの森 いわき荘」様の温泉は、白みがかった薄緑褐色の薄濁りの湯であり、金気臭(鉄さびのにおい)が感じられました。
また、キシキシした湯ざわりでした。
広くてきれいな青森ひばの大浴場(内湯)と、ナラ原生林に囲まれた天然岩露天風呂で、のんびりと温泉入浴を楽しみました。

【温泉】

※温泉の写真は「Amazing AOMORI」(青森県観光情報サイト)の無料写真ダウンロードにより入手したイメージ画像です。

そして、「アソベの森 いわき荘」様のお食事は、夕食には季節の食材を使用した懐石料理、朝食にはバイキング(ビュッフェ)料理を美味しくいただきました。

【夕食】
 

 

【朝食】
 

【温泉】

※温泉の写真は「Amazing AOMORI」(青森県観光情報サイト)の無料写真ダウンロードにより入手したイメージ画像です。

そして、「アソベの森 いわき荘」様のお食事は、夕食には季節の食材を使用した懐石料理、朝食にはバイキング(ビュッフェ)料理を美味しくいただきました。

【夕食】








【朝食】


3 入浴前に体を洗うか?かけ湯をするだけか?

体が汚れたままで温泉に入浴することは、マナーに違反するものとされます。

そこで、一般に、温泉に入浴する前には、かけ湯を行うべきであるとされています。
一方で、入浴前にはかけ湯をするだけではなく、ボディソープで体を洗うべきだという感覚の方もいらっしゃると思います。

この点、入浴前にタオルとボディソープでごしごしと体を洗うと、肌の角質をとってしまうことになり、肌が温泉(泉質)の刺激に負けることがあると言われています。
そのため、はじめはかけ湯で体を流す程度にするのがよいとされています(もちろん、トイレに行ったあと、汗をかいたあとなど、特に体が汚れている時にはボディソープで体を洗ってから入浴するべきことが前提です)。
そして、体を洗うのは浴槽から上がってから、タオルではなく刺激の少ない手で洗うのがよいと推奨されています(温泉の刺激を受けた体をさらにタオルでごしごしとこすると、肌を痛めるおそれがあります)。

また、かけ湯には、体の汚れを落とすだけではなく、湯の温度と温泉の刺激に体を慣らすという意味もあります。
手・足など心臓の遠くから肩に向かって順に、十分なかけ湯を行うべきとされています。
「十分な」かけ湯を行う、ということが大切です。
十分なかけ湯を行うことにより、体を湯の温度と温泉の刺激に徐々に慣らすとともに、体の汚れをしっかりと落とすことができます。
さらに、頭から湯をかけるかぶり湯(頭全体を覆うようにタオルを乗せ、その上から湯をかける)をすると、より湯の熱さになれることができるため、安全であると言われています(ただし、酸性泉、硫黄泉など刺激の強い温泉ではかぶり湯はしない方がよいでしょう。なお、いきなり頭がずぶ濡れになってしまうため、私は入浴前にかぶり湯をすることはいたしません)。
なお、かけ湯・かぶり湯を立ったまま行うと湯が飛び散りますので、低い姿勢で行うのがマナーです。

このように、温泉入浴の前には、体をボディソープで洗うのではなく、十分なかけ湯をするというのが一般的な入浴法です。
しかし、入浴における衛生観念や習慣は人ぞれぞれであり、体をボディソープで洗わずに浴槽に入ることに抵抗感があるという方もいらっしゃるかもしれません。
実は私もそうです。

そこで、私の場合は、妥協策として、入浴前にまずは手とボディソープで優しく体を洗ったあと、手・足など心臓の遠くから肩に向かって順に念入りにかけ湯をし、体を湯の温度と温泉の刺激に十分に慣らしたうえで、温泉入浴を楽しむという手順にしております。

あまり堅苦しく考えすぎず、マナーを守って安全・衛生的に気持ちよく温泉入浴を楽しめば、それでよいと存じます。

4 三本柳温泉

三本柳温泉は、弘前市にある温泉です。
岩木山神社近くの百沢温泉郷から南に少し下ったところに、温泉名と同名の一軒宿「三本柳温泉」様があります。
文化2年(1805年)頃、悪戸村の万左衛門という正直者の農民がある日、薬師如来が現れ柳の木と歌が書かれた扇子を授けられる、という夢を見ました。
翌朝、万左衛門が扇子に描かれた柳の木のところに行くと、温泉が湧いているのを発見した、と伝えられています。
延命地蔵を祀った地蔵森から温泉が湧出することから、古くは「延命柳の湯」と呼ばれていました。
その後、湯温が下がったため衰微しましたが、昭和33年(1958年)に高温泉のボーリング開発に成功しました。

※坂上田村麻呂(758年-811年)が岩木山の鬼を退治し、その首を地蔵森に埋めたところ温泉が湧いた、とする伝説もあります。
※三本柳の地名は、坂上田村麻呂が馬上から放った柳の鞭が根付いて三本の柳になったことに由来する、という言い伝えがあります。

2024年5月某日、「アソベの森 いわき荘」様をチェックアウトしたあと、三本柳温泉を訪れました。
三本柳温泉に来るのは今回が初めてであり、「三本柳温泉」様で日帰り入浴を楽しみました。

【建物の外観】

「三本柳温泉」様では、内湯での温泉入浴を楽しむことができます。
泉質は「ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性温泉)」であり、浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は以下のとおりです。

【建物の外観】

「三本柳温泉」様では、内湯での温泉入浴を楽しむことができます。
泉質は「ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性温泉)」であり、浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は以下のとおりです。

【浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症】

泉質別適応症 【炭酸水素塩泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
【塩化物泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
泉質別禁忌症 【炭酸水素塩泉】
なし
【塩化物泉】
なし

その他、以下のような効能があるとされています。
①「炭酸水素塩泉」は古い角質を除去する美肌効果があるとされ、「美人の湯」の一つであると言われています。
②「塩化物泉」は、温泉の成分が肌に吸着しやすく保温・保湿効果が高いため、湯冷めしにくく湯上り後の肌の乾燥が抑制されるという特徴があるとされています。

「三本柳温泉」様の湯は白みがかった薄緑色の薄濁りの湯であり、タイル張りの浴室内には金気臭(鉄さびのにおい)がこもっていました。
湯ざわりは、キシキシした感じがしました。
源泉かけ流しの温泉が浴槽からたっぷりとオーバーフローし、湯量の豊富さが見て取れます。
のんびりと朝湯を楽しんだあと、帰途につきました。

なお、温泉(浴室)の写真は「岩木山観光協会」様のサイトをご覧ください。

5 頭にタオルを乗せる理由

温泉では、頭にタオルを乗せて入浴している人をよく見かけます。
これには、タオルを浴槽につけないため(タオルを浴槽につけることがマナー違反になることは、言うまでもありません)という以外にも意味があります。

【頭にタオル】

まず、のぼせやすい状況では(のぼせは浴槽内での意識障害や湯上り時の立ちくらみを引き起こします)、頭を冷やすために冷たい水で絞ったタオルを頭に乗せるのがよいでしょう。
これに対し、外気と温泉の温度差による血圧の急上昇(血圧の急上昇は脳卒中や心筋梗塞の原因となります)を警戒する状況では、湯で絞った温かいタオルを頭に乗せるのがよいでしょう。

【頭にタオル】

まず、のぼせやすい状況では(のぼせは浴槽内での意識障害や湯上り時の立ちくらみを引き起こします)、頭を冷やすために冷たい水で絞ったタオルを頭に乗せるのがよいでしょう。
これに対し、外気と温泉の温度差による血圧の急上昇(血圧の急上昇は脳卒中や心筋梗塞の原因となります)を警戒する状況では、湯で絞った温かいタオルを頭に乗せるのがよいでしょう。

このことを踏まえ、頭に乗せるタオルについては、基本的に次のように整理することができます。
内湯・夏の露天風呂では、のぼせ防止のために、冷たいタオルを頭に乗せる。
冬の露天風呂では、頭の保温のために、温かいタオルを頭に乗せる。

ただし、私の場合は、頭にタオルが乗っていると浴槽に落としてしまわないかと心配しリラックスすることができず、またのぼせるほど長湯をすることもないため、温泉入浴時に頭にタオルを乗せることはしないのを基本としております。
一方で、冬の露天風呂に入浴する際には、先に内風呂で体を温めるようにし(この点は後述いたします)、やはり基本的に頭にタオルを乗せることはしません。

以上のように、頭にタオルを乗せることは、のぼせや血圧の急上昇を防止する意味があります。
安全に温泉入浴を楽しむための工夫のひとつであるとご理解いただければと存じます。

6 みちのく深沢温泉

みちのく深沢温泉は、青森市にある温泉です。
八甲田山中にあり、開湯は昭和55年(1980年)です。
元々は青森市内でアパート経営や養豚業を営んでいた創業者が当地で源泉を掘り当て、温泉民宿を始めました。

2024年6月某日、みちのく深沢温泉を訪れました。
みちのく深沢温泉に来るのは今回が初めてであり、一軒宿である「民宿 みちのく深沢温泉」様(以下、「みちのく深沢温泉」様と言います)に宿泊しました。
なお、「みちのく深沢温泉」様では、携帯電話の電波が圏外であり、Wi-Fiもありません。

【宿の外観】

まずは、温泉入浴を楽しみました。
泉質は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)」であり、「硫酸塩泉」と「炭酸水素塩泉」の効能を持ちます。
浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は、以下のとおりです。

【宿の外観】

まずは、温泉入浴を楽しみました。
泉質は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)」であり、「硫酸塩泉」と「炭酸水素塩泉」の効能を持ちます。
浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症は、以下のとおりです。

【浴用の泉質別適応症・泉質別禁忌症】

泉質別適応症 【硫酸塩泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
【炭酸水素塩泉】
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
泉質別禁忌症 【硫酸塩泉】
なし
【炭酸水素塩泉】
なし

その他、以下のような効能があるとされています。
①「硫酸塩泉」は、温泉の成分が肌に吸着しやすく保温・保湿効果が高いため、湯冷めしにくく湯上り後の肌の乾燥が抑制されるという特徴があるとされています。
②「硫酸塩泉」は肌を蘇生する美肌効果があるとされ、「美人の湯」の一つであると言われています。
③「炭酸水素塩泉」は古い角質を除去する美肌効果があるとされ、「美人の湯」の一つであると言われています。

「みちのく深沢温泉」様の湯は、金気臭(鉄さびのにおい)が強く感じられ、緑がかった薄濁りの白濁色をしていました。
また、少しキシキシとした湯ざわりが感じられる一方で、体に優しい柔らかな浴感であり、体がよく温まりました。
夕刻、夜、朝と温泉入浴を楽しみ、日頃の疲れを癒しました。

なお、温泉(浴室)の写真は「八甲田山九湯会」様のサイトをご覧ください。

そして、「みちのく深沢温泉」様のお食事は、夕食には竹の子を中心とするお料理、朝食には竹の子の味噌汁が付いており、竹の子づくしを楽しみました。
なお、青森県の山で採れる竹の子は、関西(和歌山県)出身の私が幼い頃より馴染みのある太い竹の子(孟宗竹)ではなく、「ネマガリダケ」という笹の仲間の細い品種です。
「ネマガリダケ」は青森県では定番の山菜であり、癖のない淡白な味わいとコリコリとした食感が魅力です。

【夕食】
 

【朝食】

【夕食】


【朝食】

7 内風呂と露天風呂ではどちらに先に入るか?

開放的な露天風呂で楽しむ温泉は、とても魅力的です。
露天風呂があるなら真っ先に入りたいと思う方もいらっしゃると思います。

しかし、露天風呂と内風呂がある場合には、先に内風呂から入ることをお勧めいたします。

安全な入浴ということを考えますと、風呂に入る際には、体が冷えている状態で急に熱い風呂に入ることは避けなければなりません。
血圧が急上昇することにより、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす危険があるからです。

そして、露天風呂は内風呂と比べると外気温が低いのが通常であるため、先に露天風呂に入るとなると、冷えた体で風呂に入る状況となってしまいます。
特に、真冬など寒い季節には注意が必要です。

このように、体が冷えた状態で露天風呂に入る状況になることを避けるために、内風呂で十分に体を温めてから露天風呂に入るという順番がよいとされているのです。

もちろん、内風呂に入る際にも、入る前に十分にかけ湯をして体を温め、冷えた体で熱い風呂に入る状況にはしない、ということが大切です。

8 おわりに

今回は、青森県の3つの温泉のご紹介と、温泉に関する知識・情報を中心にお話しさせていただきました。

今後も引き続き、温泉に関する日常コラムを継続的に執筆・掲載して参ります。

記事作成弁護士:木村哲也
記事更新日:2024年6月19日

※本コラムの記事内容は、記事更新日時点の法令・指針および温泉分析書の掲示等に基づくものです。記事更新日以降に法令・指針の改正・改訂および温泉成分の再分析等、その他事情の変更があった場合でも、記事内容の加筆・修正等を行うことは予定しておりません。あらかじめ、ご了承ください。

温泉記事の一覧

【執筆者:代表弁護士・木村哲也】

番号 年月日 タイトル 内容
12 2024.9.27 代表弁護士の温泉紀行⑫ 青森県の温泉その12
【温泉紹介】
①板留温泉、②落合温泉、③下風呂温泉(その2)、④新大秋温泉
【温泉解説】
①温泉番付、②美人の湯、③子宝の湯、④湯めぐり、⑤温泉ソムリエマスター(その2)
11 2024.8.29 代表弁護士の温泉紀行⑪ 青森県の温泉その11
【温泉紹介】
①嶽温泉(その2)、②温湯温泉、③平舘不老ふ死温泉
【温泉解説】
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10 2024.7.19 代表弁護士の温泉紀行⑩ 青森県の温泉その10
【温泉紹介】
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【温泉解説】
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2024.7.2 代表弁護士の温泉紀行⑨ 青森県の温泉その9
【温泉紹介】
①古遠部温泉、②相乗温泉、③寒水沢温泉
【温泉解説】
①温泉偽装問題とは、②温泉偽装問題の影響、③近時の不祥事事例①温泉表示問題、④近時の不祥事事例②温泉の衛生問題
2024.6.19 代表弁護士の温泉紀行⑧ 青森県の温泉その8
【温泉紹介】
①百沢温泉、②三本柳温泉、③みちのく深沢温泉
【温泉解説】
①かけ流し・循環のメリット・デメリット、②入浴前に体を洗うか?かけ湯をするだけか?、③頭にタオルを乗せる理由、④内風呂と露天風呂ではどちらに先に入るか?
2024.6.5 代表弁護士の温泉紀行⑦ 青森県の温泉その7
【温泉紹介】
①古牧温泉、②浅虫温泉(その2)、③湯野川温泉
【温泉解説】
①入湯税と物価統制令、②温泉地の景観計画・景観形成、③飲泉、④温泉利用基準(水質基準を中心に)
2024.5.23 代表弁護士の温泉紀行⑥ 青森県の温泉その6
【温泉紹介】
①青荷温泉、②蔦温泉、③猿倉温泉
【温泉解説】
①温泉入浴の効果、②温泉入浴の3大効果、③効果的な温泉入浴の回数、④温泉ソムリエマスター
2024.5.9 代表弁護士の温泉紀行⑤ 青森県の温泉その5
【温泉紹介】
①大鰐温泉、②薬研温泉、③奥薬研温泉、④恐山温泉
【温泉解説】
①温泉法が定めるルール、②公衆浴場法・旅館業法が定めるルール、③温泉の表示に関するルール、④温泉の衛生管理に関するルール、⑤温泉経営における法務リスク
2024.4.17 代表弁護士の温泉紀行④ 青森県の温泉その4
【温泉紹介】
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【温泉解説】
①環境省「令和4年度温泉利用状況」、②嶽温泉の源泉問題、③基本的な入浴法(全身浴・半身浴・足浴など)、④入浴事故を防止するための入浴法
2024.4.3 代表弁護士の温泉紀行③ 青森県の温泉その3
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2024.3.26 代表弁護士の温泉紀行② 青森県の温泉その2
【温泉紹介】
①下風呂温泉、②酸ヶ湯温泉、③奥入瀬渓流温泉
【温泉解説】
①天然温泉と人工温泉、②温泉はどうやってできるか?、③源泉・元湯・引湯・かけ流し・循環について、④温泉ソムリエ検定
2024.2.6 代表弁護士の温泉紀行① 青森県の温泉その1
【温泉紹介】
①浅虫温泉、②谷地温泉
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