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ニュースレター5-1

内容

問題社員の解雇は慎重に!

業務能力の不足、勤務態度が悪い、トラブルが多いなどの問題社員がいる場合、経営者としてはその問題社員に辞めてもらいたいと思うはずです。しかし、日本の労働法のもとでは解雇が正当と認められるためのハードルが非常に高く、安易な解雇は不当解雇をめぐる法的紛争を招きます。解雇は最後の手段です。今回は「問題社員の解雇は慎重に!」と題しまして、最後の手段としての解雇をする前に経営者がやるべきことをご説明します。

1 指導・教育
問題社員に対して十分な指導・教育を行い、改善の努力をしたうえでなければ、解雇が不当とされてしまうリスクが高いです。指導・教育の具体的内容、指導・教育の結果、問題社員の業務能力や勤務態度がどのように変化したかなどを、書面の形できちんと記録に残しておくことが大切です。

2 配置転換
業務能力が不足する社員であっても、すぐに解雇するのではなく、配置転換して活用することを試みるべきであると法的には考えられています。指導・教育や配置転換など、解雇を避けるための方策を十分に尽くしたうえでなければ、解雇が不当とされてしまうおそれが強いのです。

3 退職勧奨
解雇が正当と認められるためのハードルは非常に高く、不当解雇による損害賠償請求を受けてしまうなどの危険をはらんでいます。そこで、解雇をする前に退職勧奨(退職届を出してもらうよう従業員を説得すること)をし、退職届を提出してもらえればベストです。ただし、執拗な退職勧奨や退職強要にあたる行為に及んではいけません。

解雇は以上のようなステップを踏んだうえで、最後の手段として行うことになります。こうしたステップを踏まずに安易な解雇をし、不当解雇をめぐる法的紛争が発生した場合、企業はその対応に大きな負担を強いられることになります。経営者の皆様には、慎重な対応をお願いしたいと思います。問題社員への対応にお悩みの場合、あるいはトラブルが発生した場合は、当事務所にお気軽にご相談ください。

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