セミナー・講演の実施
2016年10月13日、八戸シティ法律事務所の主催で、第3回企業法務実務セミナー「職場でのパワハラ・セクハラ問題による法的責任と対応策」を開催しました。
前半パート
弁護士・木村哲也は、セミナーの前半パートを担当しました。
前半パートでは、具体的にどのような行為が違法なパワハラ・セクハラに該当するのか、そしてパワハラ・セクハラによって企業がどのような法的責任を負うのかといったポイントについて、事例を紹介しながら説明させていただきました。
【講演内容】
1 パワハラ・セクハラとは(定義・類型)
2 違法性の判断基準
(1) 違法性の判断において考慮される諸要素
(2) 違法とされた事例・違法とされなかった事例
3 パワハラ・セクハラによる法的責任
(1) 加害者本人の法的責任
ア 民事責任(損害賠償責任)
イ 刑事責任
(2) 企業の法的責任
ア セクハラ・パワハラの防止義務
イ 損害賠償責任
(3) 企業が取るべき措置義務(防止・解決のための取り組み)
後半パート
弁護士・山口龍介は、セミナーの後半パートを担当しました。
後半パートでは、ハラスメントに対する事前の措置としての就業規則や職場環境等の整備、事後の措置としての事実関係の迅速・正確な確認、ハラスメントの事実が確認された場合の措置などのポイントについて、事例を紹介しながら説明させていただきました。
【講演内容】
1 ハラスメント事案への対応策
(1) 事実関係の迅速・正確な確認
ア 調査のポイントと事情聴取の留意点
イ ハラスメントの事実認定上の留意点
(2) ハラスメントの事実が確認された場合の措置
ア 加害者への懲戒処分の内容と有効性
イ 加害者への懲戒処分の流れ
(3) ハラスメントと労災認定
ア 認定要件と基準の内容
イ セクハラと労災認定
ウ パワハラと労災認定
2 ハラスメントの防止策
(1) 就業規則等の整備
ア 就業規則等を整備することの位置づけ
イ 規定例
(2) ハラスメントのない職場環境の整備
ア ストレスチェック制度
イ 具体的なハラスメント予防策
所感
近年では、職場でのハラスメント事案が増加傾向にあり、企業としては、パワハラ・セクハラ問題による企業責任についてしっかりとご理解いただいたうえで、防止・対応策を検討していかなければなりません。
また、セクハラ・パワハラ問題においては、ハラスメント自体の責任のみならず、事後対応の不備について企業の責任が問われることもあります。
そこで、ハラスメントの防止・対応策として、事後の対応を迅速かつ適切に行うことはもちろんのこと、事前の就業規則の整備のみならず、ハラスメント対応マニュアルの作成、相談体制の整備や相談担当者の研修などの事前の措置を、企業規模に応じて行っていく必要があります。
パワハラ・セクハラに関することで、お悩みのことがありましたら、弁護士にご相談いただければと存じます。
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