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安全配慮義務について(労働災害)

労働契約法5条には、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定められています。つまり、会社(事業主)は、労働者の生命、健康を守るべき義務を負っているということです。こうした会社(事業者)の義務のことを、安全配慮義務といいます。
 
労働災害(労災)のうち、会社(事業主)の安全配慮義務違反が認められるものについては、労働者側は会社(事業主)に対して損害賠償を請求することができます。 
 
安全配慮義務の具体的内容は、作業現場や作業環境によって異なります。
 
例えば、転落事故の可能性がある作業現場では、
  1. 作業床や手すりを設置しているかどうか
  2. 安全ベルトの支給や転落防止用ネットを設置しているかどうか
  3. ヘルメットや安全靴を支給しているかどうか
  4. 安全に対する教育を実施しているかどうか、またその内容はどうか
  5. 不安全行為に対する注意はどうしているか
  6. 日常の健康管理はどうしているか
などが、安全配慮義務の具体的内容(安全配慮義務を果たしていると認められるかどうかの判断基準)となります。
 
また、八戸では過去に、陸上自衛隊八戸車両整備工場事件という、最高裁判所まで争われた労働災害の損害賠償請求訴訟(裁判)がありました。 
 
この裁判は、自衛隊員が作業中に、同僚自衛隊員の運転する大型自動車に轢かれて死亡した労働災害につき、遺族が国に対して安全配慮義務違反による損害賠償を請求したものです。
 
この裁判で、最高裁判所は、「国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理又は公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたって、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(以下、「安全配慮義務」という)を負っているものと解すべきである」という判断を示しました(最高裁判所昭和50年2月25日判決)。 
 
安全配慮義務の内容が遵守されていたかどうかは、事故が発生した具体的場面において、個別に検討しなければなりません。 
 
しかし、安全配慮義務について詳しく知っている方はほとんどおらず、労働災害に詳しい弁護士でなければ、適切な解決に導くことは難しいといえます。
 
もし、労働災害の問題でお悩みになられている方がいらっしゃいましたら、労働災害の専門家である弁護士にご相談されることをお勧めします。
 
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